くじら

 未曾有の大災害を齎した東日本大震災から4ヶ月が経過しました。
ブログを書き始めて月一は更新しようと思っていたのですが・・・・・・
決してこの震災のせいにはしたくはありませんが、何を書いていいのやら・・・・・
震災の直前に少し書き綴っていたものを載せます。


 先日定置網漁業の関係で、札幌での会合に出席しました。
何時ものように2、3ヵ所に挨拶をして、体内アルコール?補充の目的で、久しぶりに、
北2条西2丁目にある、おばんざい「くじら亭」なるお店に立ち寄りました。
女将の野口さんとは数年前にご縁を頂戴し、札幌に出向いた折にはちょくちょくお邪魔しておりましたが、今月中に店をたたむとのことでビックリ仰天!
くじら肉が大好き人間の私としては残念至極。
何時ものように、美味しいお酒と肴のくじらアラカルト。お刺身、竜田揚げ、くじらカツと・・・・女将とのくじら談義がこの日は3時間以上にも及び、すっかりいい気分!
大学の講師もなされている女将が熱く語る、日本独特のくじらの食文化、実に含蓄があり生き生きとして、これはもう感動ものです。・・・・・

 私とくじらの馴れ初めは、私の大謀網にくじらが混獲されることからはじまります。
一時期捕獲が禁止されたこともありましたが、現在では近海調査捕鯨の一環で、許されています。
以前は、結構大きなくじらが入網し、網が壊され大損害を被ることもしばしばでしたが、最近はマグロと同じく、チョッと小ぶりの入網が見受けられるようになりました。
元々多い時でも年間2~3頭程ですが、専門家に言わせれば、大謀網のある沿岸域に迷い込むのは、ちょうど親離れしたあたりの若いくじらが多く、結果的にくじらは増えているのではとのことです。
 世界を揺るがす捕鯨問題。もはや政治戦略の駒になってしまった感があります。
私は・・・もちろん捕鯨には賛成です。日本人ですもの・・・。
くじら様 イタダキマス!!「モッタイナイ!もちろん内蔵も」・・・「命をイタダキマス」です。そして、ご馳走さまでした。・・・・・。
 一昨年でしたか、太地町のイルカ追込み漁を記録したドキュメンタリー映画「ザ・コーブ」が物議を醸し出したことは記憶に新しいと思います。
果たして、皆さんはどのようにお考えになるでしょう?
私は漁師ですのでお答えはおわかりでしょう。
皆さんご存じの U―TUBE ご覧になってみてください。
草食主義者・動物・家畜・ペット愛護団体とそれぞれ皆さん意見が違いますし、一概に否定は出来ません。
野口女将と話題にあがった、「テキサス親父のぼやき」一度ご覧になってください。

 さて、浅はかな知識しかない私ですが、日本海の魚の殆どの食物連鎖の底にあるのは、深海にいるイワシの仲間だそうですね。いまはっきりと名前はわかりませんが、テレビで放映していました。・・・・・・・・・・・・


ここまで書いて恐怖の大震災になってしまいました。現在「くじら亭」は営業しておりません。



 そう言えば、一ヶ月ほど前、数年ぶりにくじらの入網がありました。ミンク鯨です。
混獲が認められていますので、調査捕鯨の一環として、日本鯨類研究所にDNAのサンプルを提供しました。お腹の中にはカタクチイワシ、助宗タラ稚魚、小さなイカが満腹状態で入っていました。人間だって鯨だって食べなければ死がお迎えにあがります。
ネズミイルカも数頭捕獲し、何時もの如く生きたまま調査研究機関に寄贈しました。
この様な長年の取り組みが評価を受け、定置網漁業の素晴らしさが日本水産資源保護協会により認められ、MELジャパン(マリン・エコラベル)の認証を受けました。


 大津波の被害の悲惨さは言うまでもありませんが、福島の原子力発電所の事故が酪・農業、漁業に甚大な被害を現在も齎し続けています。
世界で唯一の原爆被爆国の日本、また、世界有数の温泉、地熱国であり水資源資源の豊富な日本、この巨大地震が日本人に何を語り、何処に導こうとしているのでしょうか?

 現在注目を浴びる太陽光発電、北海道の大地に巨大ソーラー・・・・
日本は世界有数の沿岸線域の保有国でもあります。
この広大な沿岸域の海面に魚資源を枯渇させることの無い、ソーラーと波浪を組み合わせた
発電が可能ではないでしょうか。

今回はここまで、この次はもっと仕事から離れた楽しい話をしましょうか・・・・・

この記事へのコメント

2011年09月06日 18:44
野村様、記事アップ有り難うございます。
お店を閉めてから今は自家菜園に勤しんでいます。北水祭には又函館におじゃましますw

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